今は亡き上田正昭先生の古代史の講義は、笑いあり、発見あり、の人気あるものでした。
15年ぶりにお会いしたのは、曽我部のご自宅でした。
その後何度かご指導いただきました。
最後となってしまった面会のときに「日本人のこころ」という書き下ろしの著書を賜りました。
手渡しの際「今回は正面切ったんや」と常になく興奮した面持ちでした。
多くの日本文化論は自己礼賛で終わりますが、先生の論は、一級の学問の裏付けの上に、
日本に対する愛情をもちながら「自信と過信とは異なります」と、
後者を制しながら前者を育みます。
「先憂後楽」という言葉は、我々の弱点を暴いている気がしてなりません。
※ブックカバーチャレンジ:フェイスブックで始まったリレーチャレンジ。「読書文化の普及に貢献するためのチャレンジで、参加方法は好きな本を1日1冊、7日間投稿する」